ぎんばいか通信
コーヒー、紅茶で水分補給
ぎんばいか
2017年08月09日 23:16
毎日暑くて暑くて汗をいっぱいかきますから水分補給は欠かせません。
でも 「コーヒーや紅茶は脱水作用があるので水分補給にはならない、水分補給のためであればむしろ飲まない方が良い」 という見解がネット上では主流のようです。
皆さんはどうお考えでしょうか?
水分補給になるの、ならないの?(CC0 Creative Commons)
例えばですよ、砂漠で遭難して飲み物はペットボトルのお茶しかな~いという緊急事態で、ペットのお茶を飲みますか、それともがまんした方が良いのでしょうか?
近年の研究によると、カフェインの利尿作用と言っても水とさして変わらないレベルで、コーヒーやティーを飲んだから脱水症状になるなんて心配はいらないようです。
安静時と運動時のカフェインと利尿について(Journal of Science and Medicine in Sport Volume 18, Issue 5, September 2015)
適度な毎日のコーヒー摂取による脱水のエビデンスはない (January 9, 2014
https://doi.org/10.1371/journal.pone.0084154
)
カフェイン、ノンカフェイン、カロリー、ノンカロリーの飲料が水分に及ぼす影響 (Published online: 14 Jun 2013
http://dx.doi.org/10.1080/07315724.2000.10718956)
また日本コカ・コーラのサイトにはかなり詳しい情報がありますが、米国医学研究所(Institute of Medicine:IOM)はカフェインを含む飲料も1日に必要な水分量の補給に有用であると結論づけたとのことです。
”カフェインの脱水作用”。 その真偽について(飲料アカデミー/日本コカコーラ株式会社)
つまりコーヒーや紅茶なども水分の補給に有用であるということです。
多くの研究でカフェインを含む飲料を飲んだ人と水だけを飲んだ人とで、尿量にほとんど差がなかったとされています。
特にカフェイン耐性がある人はカフェインの利尿作用はほとんど効かないようです。
カフェイン耐性といってもコーヒーやお茶を3~5日飲んでいれば得られるもので毎日コーヒーか紅茶、緑茶、コーラなど何かカフェインを含む飲料を取っている人なら普通に持っているレベル。
カフェインを含む飲み物はほとんど飲まないという人の場合も利尿作用は強まるものの、飲んだ以上の水分が失われるわけではなくちゃんと水分補給にはなるとのことです。
どの説が正しいのか絶対的なことはわかりませんが、私自身の感覚的にも多少トイレが近くなることはあったとしても飲まないよりはコーヒーやお茶を飲んだ方がはるかに水分補給になるように感じます。
茶葉にジャスミンで着香した沖縄のさんぴん茶は実際水分補給に役立っていますし、発汗によって失われたミネラルや運動、作業によって失われたカロリーはさんぴん茶と一緒にかじる黒糖で補給できるわけです。
沖縄の先人たちは経験的によくわかっていたと思うのです。
ですから冒頭のケースに話を戻すと、私なら砂漠で干からびそうだったらお茶でもコーヒーでも喜んで飲みますけど…。
そんなあり得ない状況はともかく、日常においてはコーヒーやティーを楽しみつつも同時に毎日のカフェインの安全量、糖分の摂取量、そして水を飲むことの健康上の利点を忘れないようにしたいものです。
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